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2008年9月7日(NPO法人住宅情報ネットワーク 編集局)
この数年間、新興のマンションデベロッパー参入、不動産ファンドの用地取得の活発化により、マンション用地の価格は上昇し続けました。また、2007年のサブプライム問題も影響し、建築費の高騰も相まって新築マンションの価格は更に上昇してしまいました。その結果、私たちユーザーの購入マインドが減退し、マンション市場は近年稀にみる最悪の事態となってしまいました。
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そのような状況下でマンションの売買契約を結んだ後、売主のデベロッパーが破綻してしまうということもあり、実際に2008年に入ってから数社のマンションデベロッパーが倒産に追い込まれています。
売主が倒産してしまった場合、私たちユーザーはどうなるのでしょうか?
このコーナーでは「マンションの売買契約後に売主デベロッパーが破綻したらどうなるのか」についてお伝えします。
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最近倒産した主なマンション関連デベロッパー
| アゼル |
2009年3月 |
破産 |
ダイドーサービス |
2009年3月 |
民事再生 |
| ニチモ |
2009年2月 |
民事再生 |
日本綜合地所 |
2009年2月 |
会社更生 |
| 栄泉不動産 |
2009年1月 |
民事再生 |
日本クリエイト |
2009年1月 |
破産 |
| 中央興産 |
2009年1月 |
民事再生 |
ダイア建設 |
2008年12月 |
民事再生 |
| 環商事 |
2008年11月 |
破産 |
モリモト |
2008年11月 |
民事再生 |
| 康和地所 |
2008年10月 |
民事再生 |
ダイナシティ |
2008年10月 |
民事再生 |
| 日本エイペックス |
2008年10月 |
破産 |
エルクリエイト |
2008年10月 |
破産 |
| ランドコム |
2008年9月 |
民事再生 |
シーズクリエイト |
2008年9月 |
民事再生 |
| セボン |
2008年8月 |
民事再生 |
アーバンコーポレイション |
2008年8月 |
民事再生 |
| 丸美 |
2008年8月 |
民事再生 |
マツヤハウジング |
2008年7月 |
民事再生 |
| ゼファー |
2008年7月 |
民事再生 |
興大 |
2008年7月 |
民事再生 |
| ハウジング大興 |
2008年7月 |
民事再生 |
セントラルサービス |
2008年6月 |
民事再生 |
| 近藤産業 |
2008年5月 |
破産 |
グレイス |
2008年1月 |
破産 |
破綻後そのマンション事業を継続するのか?
建築途中のマンションで引渡し前に売主が破綻した場合、売主が建築工事を継続するか否かで異なります。破綻が「会社更生法」、「民事再生法」、「特別清算」の場合は、建築工事を継続してそのマンションプロジェクトを完遂するケースが多く見られます。「破産」の場合であっても、工事の進捗状況にもよりますが、工事をストップしてそのプロジェクト自体を売却するケースもあるでしょう。
先ずは、売主が破綻した場合、その建築工事が続行されるかどうか、売主が解除ではなく契約の履行を選択するかどうかという点を確認してください。
手付金等保証証書が威力を発揮する
宅建業法では未完成物件の場合、手付金等の金額が売買代金の5%を超えるか1,000万円を超えるケースでは保全措置を講じなければならないことになっており、その場合、売主と保証委託契約を結んだ保証会社から「手付金等保証証書」が発行されます。「手付金等保証証書」があると、万が一売主が破綻して契約したマンションが引渡されない場合は、支払った手付金等が全額返還されます。
但し、「民事再生法」など建築工事を継続してマンションが引渡されるケースでは、いくら「手付金等保証証書」があっても支払った手付金等は返還されません。「破綻した売主のマンションには住みたくないから売買契約は解除!」などと言うと、購入者の自己都合による解約となり、手付金放棄或いは違約金を請求される場合もありますので注意して下さい。
共同売主(JV)が事業を継承する場合
最近の分譲マンションでは売主が数社存在していて、共同で事業を進めるジョイントベンチャー(JV)といわれる事業形態が増えています。その数社の内の1社が破綻した場合はどうなるのでしょうか?
ほとんどのケースでは破綻した以外の売主が破綻した売主の持分を取得して事業を継続します。そのため、そのマンションは購入者に引渡されることになるため、破綻を理由に解約はできません。「(破綻した)売主のブランドを気に入って契約をした。売主でなくなるのなら解約だ!」などという理由では、やはり購入者の自己都合による解約となり、手付金放棄或いは違約金を請求される場合もあります。
瑕疵担保責任は?アフターサービスはどうなる?
新築住宅は「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、引渡しを受けた時から10年間、基本構造部分において瑕疵(欠陥)があった場合には無償補修をしなければなりません。売主が「民事再生法」など会社が存続する場合はその義務を負いますが、「破産」で会社がなくなってしまう場合には、売主の瑕疵担保責任は期待できないと言えるでしょう。
2009年10月1日以降に引渡されるマンションでは「住宅瑕疵担保履行法」により売主の瑕疵担保保険への加入または保証金の供託が義務付けられます。売主が破綻した場合には、瑕疵の補修に対して購入者が保険によって支払い請求を行うことができるようになります。
また、新築マンションの場合、「アフターサービス」がありますが、「アフターサービス」は法律で定められていません。「瑕疵担保責任」と同様に会社が存続するか否かで対応は異なります。
売主が破綻することを前提に売買契約を締結する方は一人もいないでしょう。また、契約時には重要事項説明書や売買契約書の内容を読み上げるだけで、詳細な説明がないのが現状です。しかし、多額な手付金を支払い売買契約を締結するということは「売主の破綻」というリスクも含めてそのマンションを購入するということになることを頭に入れておく必要があります。
その他にも「こんなケースはどうなるの?」というみなさんが気になる内容を下記にまとめてみました。
注意事項)
売買契約にはいろいろなケースがあるため、個々の契約内容によって対応は異なります。あくまでも一般的な事例ということで掲載しておりますのでご了承下さい。
| 当該マンションの建築工事 |
工事は中止 |
工事は継続される |
共同売主が事業を継承する |
| 手付金保証証書の有無 |
有 |
保証証書により手付金等は全額返還されます |
買主から解約を希望する場合は手付金放棄、場合によっては違約金を請求されます |
買主から解約を希望する場合は手付金放棄、場合によっては違約金を請求されます |
| 無 |
手付金等は債権となり全額返還は期待できない |
買主から解約を希望する場合は手付金放棄、場合によっては違約金を請求されます |
買主から解約を希望する場合は手付金放棄、場合によっては違約金を請求されます |
融資不可の場合の
手付金等の返還 |
手付金等は債権となり全額返還は期待できない |
手付金等は債権となり全額返還は期待できない |
全額返還されます |
売主が履行に着手後の
買主の違約金 |
− |
売買契約約款によります。一般的には20%の違約金を請求されます |
売買契約約款によります。一般的には20%の違約金を請求されます |
買主が履行に着手後の
売主の違約金 |
違約金は債権となり全額徴収は期待できない |
違約金は債権となり全額徴収は期待できない |
売買契約約款によります。一般的には20%の違約金を請求されます |
| アフターサービス |
− |
会社存続中は売主が行います |
共同売主により行います |
瑕疵担保責任
(2009年9月30日までの引渡し物件) |
− |
会社存続中は売主が行います |
共同売主により行います |
| 売れ残り住戸がある場合 |
− |
販売は継続します |
共同売主により販売は継続します |
| 未販売住戸の管理費等 |
− |
売主が負担します |
共同売主が負担します |
■「倒産」に関連する専門家によるQ&Aはこちら
■「民事再生」に関連する専門家によるQ&Aはこちら
■「破産」に関連する専門家によるQ&Aはこちら
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